家族信託で口座凍結を防ぐ方法とは
親が認知症になると、本人名義の銀行口座から預金を引き出せなくなる口座凍結が起こることがあります。
判断能力が低下してからでは家族信託の契約を結ぶことができないため、備えは早めに進めておく必要があるでしょう。
本記事では、家族信託によって口座凍結を防ぐ仕組みと、始める際の注意点を紹介します。
なぜ認知症で口座が凍結されるのか
口座凍結は法律で定められた措置ではなく、金融機関が本人の意思確認ができないことを理由に取引を停止する事実上の対応です。
判断能力が低下した状態で預金の引き出しに応じてしまうと、後から本人の意思に反する取引だったと問題になるおそれがあるため、金融機関は慎重な対応を取ります。
凍結されると、家族であっても生活費や介護費用の引き出しができなくなり、日常生活に支障が出かねません。
凍結後に預金を動かす手段は基本的に成年後見制度に限られ、家庭裁判所への申立てから利用開始までに数か月を要することも珍しくありません。
家族信託が口座凍結対策になる仕組み
家族信託は、親が元気なうちに財産の管理を子や孫などの家族に託しておく契約です。
信託契約を結ぶと、信託する金銭を受託者名義の信託口口座に移して管理する仕組みになります。
信託口口座は受託者の権限で管理される口座であるため、委託者である親の判断能力が低下した後も、受託者が引き続き生活費や介護費用の支払いに対応できる仕組みとなっています。
家族信託を始める際の注意点
家族信託を始める前に押さえておきたい注意点を整理します。
契約できる時期と金融機関ごとの対応
家族信託は、判断能力が十分にあるうちでなければ契約を結ぶことができません。
信託口口座への対応は金融機関ごとに異なるため、公正証書による契約書の作成を求められることもあります。
対策の対象外になる財産と費用
契約の内容によっては、信託した財産以外の預金までは対策の対象にならない点にも注意が必要です。
契約内容によっては専門家への報酬が別途発生する点も踏まえて検討するとよいでしょう。
信託の設計や不動産の信託登記には専門的な知識が必要なため、早めに司法書士へ相談することをおすすめします。
まとめ
認知症による口座凍結は法律上の強制ではないものの、いったん起こると家族であっても預金を動かせなくなります。
家族信託を活用すれば、判断能力が低下した後も信託口口座を通じて生活費や介護費用の支払いを継続できます。
契約書の作成や金融機関との調整には専門知識が求められるため、早めの準備が安心につながるでしょう。
家族信託や不動産の信託登記に関するご相談は、いつき司法書士事務所へお気軽にお問い合わせください。
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