家族信託において契約書を作るべき理由と公正証書にするメリット
家族信託は、財産管理や承継を家族間で柔軟に行える制度として注目されています。
しかし口頭での約束だけで進めてしまうと、後のトラブルにつながるリスクがあるため注意が必要です。
今回は、家族信託で契約書を作るべき理由と、公正証書にすることのメリットを見ていきます。
家族信託契約とは
家族信託契約とは、委託者が信頼できる家族(受託者)に財産の管理や処分を任せる契約です。
契約によって、委託者は自分の意思を反映させた財産管理を生前から行えます。
定めるべき契約内容は、信託財産の範囲や管理方法、受益者への分配方法などです。
上記を明確にしないと、受託者や受益者の間で認識の違いが生じ、紛争の原因になりかねません。
契約書を作るべき理由
家族信託は口頭でも成立しますが、基本的には契約書の作成が推奨されます。
その理由は以下のとおりです。
- 契約内容を明確にして争いを防ぐため
- 信託登記などの手続きに必要な証拠とするため
- 受託者や受益者の権利義務を確定させるため
- 将来の相続人間のトラブルを回避するため
不動産を信託財産に含める場合には、契約書がないと名義変更の登記ができません。
契約書は、信託の存在を第三者に示す重要な証拠にもなります。
公正証書にするメリット
契約書は自分たちで作成することも可能ですが、公正証書にするとさらに安全性が高まります。
公正証書にする主なメリットは以下のとおりです。
- 形式や内容の不備がない
- 裁判でも有効な証拠になる
- 紛失や改ざんのリスクがない
- 信頼性が高い
それぞれ確認していきましょう。
形式や内容の不備がない
公証人が契約書の内容や形式を確認し、法律に適合しているかを判断します。
そのため、法律的な不備や必要事項の漏れが起こりにくく、無効になるリスクが低くなります。
裁判でも有効な証拠になる
公正証書は「公文書」として高い証明力を持ちます。
契約に関する争いが起きた場合でも、公正証書は裁判で強い証拠として扱われるため、当事者の主張を裏付けやすくなります。
紛失や改ざんのリスクがない
公正証書の原本は公証役場に保管されます。
当事者が持っているのは謄本(写し)であり、万が一紛失したり、意図的に改ざんされたとしても公証役場で原本を確認できます。
信頼性が高い
公正証書は、公証人が関与し作成したという事実自体が高い信頼性を持ちます。
金融機関での口座手続きや不動産登記の際にも、手続きが滞りにくくなります。
まとめ
家族信託は、財産管理や承継を柔軟に行える制度ですが、契約書がなければ後のトラブルにつながる可能性があります
第三者に対しても有効な証拠とするためには、契約書の作成が重要です。
さらに、公正証書にすれば証明力や安全性が高まり、安心して信託を運用できます。
財産や家族関係が複雑な場合には、司法書士などの専門家に相談してください。
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