相続放棄の手続きについて
■相続放棄の効力
相続放棄とは、相続人としての一切の地位を放棄する意思表示のことをいいます。相続放棄を行った場合、その相続人は最初から相続人ではなかったものとみなされ、被相続人の権利・義務を一切相続しないことになります。
相続放棄が行われることが多いのは、被相続人の相続財産が合計でマイナスとなってしまう場合や、相続したくない事情がある場合です。相続人は不動産等のプラスの財産のみならず借金・ローン等のマイナスの財産をも承継するのが通常ですが、相続放棄を行うことによって、被相続人の債務を負担させられることを回避することができます。
相続放棄を行った場合、その効力は被相続人の死亡した時点までさかのぼります。したがって、仮に相続人の債権者が相続財産を差し押さえたような場合であっても、相続放棄の効力が優先し、差し押さえは認められないことになります。
なお、相続財産がマイナスとなってしまう場合、相続放棄のほかに限定承認という選択肢も用意されています。限定承認とは、相続により取得したプラスの財産額の範囲でだけマイナスの財産を負担するという意思表示です(922条)。これを行うことによって、相続によって自身の財産を減少させることを回避しつつ、不動産等の特定財産を取得することが可能になります。
■相続放棄の手続きと期限
相続放棄は、相続人が家庭裁判所に申立てることによって行います。他の相続人と話し合って財産の分配を受けない旨を合意したとしても、これは遺産分割協議に過ぎず、相続放棄ではないため注意が必要です。
相続放棄の申立てを行うにあたっては、被相続人の戸籍謄本・住民票除票、相続放棄をする人の戸籍謄本、相続放棄申述書が必要になります。
相続放棄や限定承認は被相続人の死亡を知った時から3カ月以内に行わなければならず、この期間を過ぎると無条件で相続を承認したものとして扱われるため、注意が必要です(法定単純承認、921条2号)。
いつき司法書士事務所では、東京都武蔵野市、杉並区、世田谷区、三鷹市、練馬区にお住まいの方を中心に法務相談を承っております。相続や家族信託、会社の登記事務、不動産登記、成年後見等についてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
基礎知識Basic knowledge
-
会社設立に必要な...
会社(法人)の設立には、さまざまな書類が必要となりますが、その中の1つに定款というものが存在します。定款は、会 […]
-
家族信託のメリッ...
■家族信託のメリット〇柔軟な管理・処分が可能になる財産管理を他者に任せる制度としては、家族信託の他に成年後見制 […]
-
法人の種類
個人事業主として経営をしていたが、法人を設立したいと考える人は少なくありません。法人化すれば、税金面や信用面に […]
-
成年後見について...
成年後見の手続について、司法書士に依頼するメリットは多くあります。 ■メリット①:手間や時間を省くこ […]
-
成年後見人が死亡...
成年後見人が死亡した場合、後見制度の利用は継続されます。そのため、もう一度申し立てから手続きを行う必要はありま […]
-
相続登記とは
■相続登記を行う意味一般的に、不動産を取得した人は、法務局で名義変更を行う必要があります。これを不動産登記とい […]
よく検索されるキーワードKeyword
司法書士紹介Judicial scrivener

私の専門知識と、経験と、人脈を誠心誠意ご提供いたします。
当事務所は、不動産登記、相続・遺言、成年後見、家族信託を得意とする司法書士事務所です。司法書士は、あなたに一番身近な法律相談の窓口です。日頃の生活の中で法律と関わるときになんとなく心配になることはありませんか?お困りの際には、是非当事務所にご相談ください。私どもの専門知識と、経験と、人脈を誠心誠意ご提供いたします。
所属団体
- 東京司法書士会(登録番号3502)
- 公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート
経歴
- 平成10年早稲田大学 法学部卒業
- 平成12年司法書士試験合格
三鷹市の司法書士事務所に勤務 - 平成14年司法書士登録
- 平成16年簡裁代理関係業務認定
- 平成22年いつき司法書士事務所開業
事務所概要Office Overview
名称 | いつき司法書士事務所 |
---|---|
所在地 | 〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-30-1 パークヴィラ吉祥寺502 |
TEL/FAX | 0422-24-7924 / FAX:0422-24-7925 |
代表者 | 武田 一樹 (たけだ かずき) |
対応時間 | 平日 9:00~18:00(事前予約で時間外対応可能です) |
定休日 | 土曜・日曜・祝日(事前予約で休日も対応可能です) |
